ガレージキットの製作方法は色々な手法がありますが、ここでは作例としてご依頼品の「海洋堂 メガソフビ 仮面ライダー2号」を例に、製作過程をご紹介します。
ガレージキットの素材は沢山有りますが、主流はレジン製とソフトビニール製(*「ソフビ」と縮めて言われています)の2種類です。
今回ご紹介致します、仮面ライダー2号は「ソフビ」製です。
レジン製とほぼ同じ工程で製作しますが細かい作業工程は違いますので、あくまで一例として御覧下さい。
まずは、パーツチェックから入ります。
新品でご購入されている場合はよほどの事がない限り足りないパーツは無いと思いますが、中古などでご購入されている場合はまれにパーツが無かったりする事があります。
必ずご購入された際は、パーツチェックだけはしておいて下さい。
パーツが足りない場合は、製作が出来ませんのでそのようなキットはお引き受け出来ません。
又、海賊版と言って正規の商品よりコピーしたキットが存在します。
オークション等でご購入する際はお気をつけ下さい。(*海外発送と書いてある物は怪しい可能性がありますので、なるべく手は出さない方が無難です)
CRAveでは、海賊版の製作はお断りしております。
お客様の方で、必ずお見積りされる前の段階でパーツチェックをして頂き、もし足りない場合は新品でご購入ならば販売元にご請求なさって下さい。
中古の場合は、請求は無理と思います。
あくまでパーツが揃っている事が大前提で製作の方をお引き受け致しますのでご注意下さい。
ここでのパーツチェックは、パーツ数の再チェックとパーツ本体の状態(損傷等)を確認致します。
ガレージキットは、パーツ表面に製造時に型から抜きやすくする為に剥離剤が散布されています。
この剥離剤が付いている状態で塗装をしますとすぐに剥がれてしまいます。
ソフビの場合、剥離剤をきれいに落とす事と素材がビニール製なので保管時に付いた歪みを元に戻す為に沸騰したお湯に洗浄剤を入れ数分煮詰めます。
洗浄後、きれいになったパーツを接着はしないで全て組み立て隙間や姿勢のバランスをチェック致します。
今回は電飾改造のご依頼が有りましたので、LED加工・透明レジンにパーツを変更・台座スイッチ加工・配線加工・へたり防止の腰下レジン注入・クラッシャーパーツ改造・首ポーズ改造等の改造を行います。
塗装は3段階で行います。
まずは、本塗装を剥がれにくくする為に下地塗装(*ソフビの場合は、Vカラーと言う密着性の大変高いソフビ専用カラー剤をエアーブラシで塗布します)を行い、乾燥後本塗装に入ります。
本塗装は、パーツごとに塗り分けをしますのでマスキング処置(*テープや液状の物使用)を行い、カラー剤もメーカー(*CRAveではメインに4種類の違ったメーカーを使用)により発色が違いますのでその特性を活かしたオリジナルブレンド色をエアーブラシで塗装して行きます。
最後に、艶塗装(*光沢・半光沢・つや消し)をエアーブラシでパーツ別に施し終了です。
塗装終了後、組み立てをしながら配線加工・台座スイッチ加工も同時に行いポーズバランスをチェック致します。
最後にディテール塗装を行います。
今回は汚すぎないダメージ感を出す為に、特殊カラー剤を数種類使い分けバランスを見ながらドライブラシで塗装していきます。
又、ボディー・腕のサイドラインを塗装ではなく劇中同様、アルミテープ仕様にしています。
完成しましたら、あらゆる角度からの完成写真を撮りお客様にお送り致します。