錆塗装・仕上げディテール塗装に入ります。
①まずは、ハルレッド+フラットブラックを調合したものをドライブラシで筆を立ててタッピングしながら斑点状のサビ感を表現します。
又、同色で今度は筆を寝かしながら塗装します。
②次に、クリアーオレンジ+ハルレッドを調合したものをシンナー多めで錆が流れて固まった感じを表現します。
③同色を溝やライン内に墨入れの感じで塗装します。
④この時点で、ジェット噴射機を接着します。
⑤パステルのベネチアンレッド+フラットブラックを調合したものを、バランスを見ながら塗装します。
⑥最後に、台座にネジ固定して終了です。
ウェザリングに入ります。
今回、特殊塗料を使用してサビ加工をする予定でしたが色んな薬剤でテストした結果、下地に干渉する事が判明しましたので今回は塗装で表現する事にしました。
その前に、パーツをジェット噴射機以外接着しておきます。
①まず、全体に艶消しクリアーをエアーブラシの空気圧・塗装距離・角度・回数を計算しながら鉄の斑紋表現を出します。
シルバーは、通常塗膜を固定させるため少量のクリアーを加え塗装しますが、今回は単体で塗装しているため上からシンナー分の入っている塗料を塗布すると塗膜面が動き下地が見えるようになります。
その原理を応用します。
②目以外のゴールドの箇所を艶消し添加剤を入れたオリジナル白金色でバランスを考え塗装します。
同色を、ジェット噴射機にもドライブラシでバランスを考え塗装します。
③全体に、オリジナルフラットブラックグリーンをシンナー多めでバランスを考え塗装します。
デカール作業に入ります。
このデカールは、今では廃版になっており探すのに相当の時間をかけてやっと見つけ出しました。
多分、再販も分かりませんので入手は非常に困難な物です。
今回は、旧漢字を使用しようと思っていましたので、字体・大きさ・配置バランス・字数を悩みに悩んでこのようにしてみました。
水転写物ですので、貼る箇所に予めマークセッターと言う専用の糊とデカールの密着率を上げる物質が入っている物を塗っておき配置していきます。
乾燥後、上から剥がれないようにと後のディテール塗装での干渉を防ぐため、クリアー塗装をしておきます。
次は、いよいよ本番の錆加工・ウェザリング・ディテール塗装に入ります。
シルバー乾燥後、マスキングをし胴周り・手首ボルト・拳フード・目をゴールドで塗装します。
乾燥後、マスキングを全て剥がします。
これで、基本塗装は終了です。
次に、デカール作業に入っていきます。
次に、関節等ブラックを残す所にマスキングをしておきます。
本塗装に入ります。
今回、ウェザリング・ディテール塗装時に錆びた感じやダメージ感を出すために特殊な塗料を使用します。
今から塗装する、シルバーとブロンズ色の塗料は本物の鉄粉と銅が入ったものを使用し、後の加工で本物のさびやダメージ感を出します。
実際の色味は、もっと深みのある独特の色なのですが写真上この感じしか出し得なかった事が残念です。
基本塗装に入ります。
まずは、ベース塗装から行います。
鉄の素材感を出すため、ライトガンメタ(黒鉄色)+ウィノーブラックを調合したものを全体に塗装します。
台座も同色で塗装します。
しかし、ボディー本体だけでも2kg近くある重量を片手で持ってキープするのは至難の業です。
下地塗装に入ります。
レジン用サーフェイサー・ライトグレーを全体に塗装します。
途中、気泡等発見時には再度修正を行います。
オリジナル台座も同じく塗装しておきます。
ご依頼品。
この「鉄人28号」は我が郷土、神戸が生んだ偉大なる漫画家横山光輝氏原作の巨大ロボットマンガの元祖(1956年発刊)である事はご周知の事と思います。
今回の鉄人は、アニメ版とは違い超リアル版で全高34㎝・横幅23㎝・奥行き15㎝・総重量2kg超えのビッグスケールです。
クライアント様のご希望は、原作における太平洋戦争時の大日本帝国陸軍の秘密兵器と言う事を踏まえ、経年劣化の風貌でとにかくカッコよくと言うことなので、手の込んだ塗装並びに旧漢字のデカールを使用しスペシャルな作品に仕上がるよう頑張りたいと思います。
まずは、第1洗浄をし剥離剤を落としよく乾燥させます。